事実上の関係〜配偶・親子〜

1.法的手続きのない事実上の配偶関係

国民年金や厚生年金では、事実上の婚姻関係について、幅広く認めています。
ただし、社会一般に受け入れ難い場合や、法律上禁止されている関係においては、事実上の関係においても認めてはいません。


例えば、重複的内縁関係では、具体的な事情を見極めて判断することとなります。『法律上の婚姻関係がその実体を全く失っている』や、『内縁関係を保護することが社会通念上望ましい』といった場合に、事実上の婚姻関係を優先することがあるのです。


法律上禁止されている関係では、『直系姻族間の婚姻』や『養親子関係』での婚姻がありますが、この関係においては、内縁関係でも認められません。さらに、叔父と姪などにおいても認めてはいません。


2.法的手続きのない事実上の親子関係

権利を得る場合には、親子関係は厳密に問われることとなります。
子をもらい受けて育てる場合などでは、事実上の関係だけでは年金は支給されません。その場合には、亡くなる前に養子縁組を結ぶ必要があるのです。
さらに、内縁関係である夫婦の子においても、夫は子を認知しておく必要があります。法律上の手続をしておかないと、その子はもちろんのこと、他に子がいない場合には、妻さえも遺族基礎年金は支給されないのです。

逆に権利を失う場合はどうでしょうか?
『直系血族・直系姻族以外の養子になる』と権利が失われます。ここでの『養子』とは、法律上ではなく、事実上の関係だけで十分です。

権利を得る場合には厳しく、権利を失う場合には広い基準で親子関係が認められるのです。