老齢基礎年金を繰り上げる場合<サラリーマン編>
従来の法律だと、サラリーマンでいる限りは老齢基礎年金を繰上げして受給することができませんでした。しかし、法律の改正によって、サラリーマンでも繰上げ受給をすることができるようになったのです。
しかし、全てのサラリーマンができるというわけではありません。
昭和16年4月2日以降に生まれた人が対象となっています。よって、昭和16年4月1日よりも前に生まれた人は、今までどおりサラリーマンである限り、繰上げ受給はできません。
さらに、昭和16年4月2日〜昭和24年4月1日生まれの人(女性は5年遅れ)は、老齢基礎年金を一部のみ繰り上げて受給することができます。
結果的にいえば、@全部繰上げて受給する、A一部だけ繰り上げて受給する、のどちらかを選択することができるようになったのです。
ただし、繰上げ受給の減額率が変わってきます。
【昭和16年4月1日以前に生まれた人】
厚生年金に加入していなければ(サラリーマンでなければ)、60歳から繰上げて受給することが可能です。この場合の減額率は42%です。
【昭和16年4月2日以降に生まれた人】
60歳から繰上げて受給すると、減額率は30%です。
さらに、違うものは減額率だけではありません!
【昭和16年4月1日以前に生まれた人】
老齢基礎年金を受給したいのであれば、会社を退職するしか方法はありません。退職すれば、減額された老齢基礎年金がもらえますが、それとは逆に今までもらっていた60歳前半の老齢厚生年金は全額支給停止となります。なので、結果的には会社勤めの期間が長い人の場合は、繰上げて受給する人はほとんどいないはずです。
【昭和16年4月2日以降に生まれた人】
厚生年金に加入したままで、老齢基礎年金を受給することが可能です。さらに、60歳前半の老齢厚生年金が全額支給停止となることもありません。ただし、定額部分は受給されません。あくまでも報酬比例部分だけの支給となります。
というように、サラリーマンの生活が長い人の場合には、全額繰上げ受給はかなり損をすることとなります。
そこで新しく設けられたのが、「一部繰上げ」なのです。
60歳前半の老齢厚生年金のうち、定額部分がカットされている人は、定額部分の支払が開始されるまでの間、老齢基礎年金の一部の支給を繰上げて受給することができるようになったのです。この一部繰上げての受給は、繰上げに伴う減額はありますが、かなりの額が支払われるため、サラリーマン生活の長い人には有利な制度といえます。